久々の「冴希流短歌の作り方」シリーズです。今回は、冴希流の推敲のポイントがテーマです。

見た目のバランスを整える

基本的に、短歌を読むときは57577の定型に収まるようにしています。理由はいくつかありますが、その中のひとつに57577に収まるように別の言い回しを考えてみるとか語順を変えてみるとかしているうちに、言葉が磨かれて洗練されていくからというのがあります。

 

同じような意味で、短歌を推敲するときに重要視しているのはパッと見たときの全体的なバランスです。定型や内容ばかりに目がいきがちですが、同じぐらい推敲するうえで見るべきポイントはここだと思っています。特に「てにをは」や、ひらがなと漢字の配置のバランスには気を配ります。

 

つまり、見た目のバランスを整えるようにすればおのずと言葉は洗練されていく、そう思っているからそのようにしています。三十一字という限られた枠の中に、言葉を詰め込み過ぎるということもなくなりますしね。「い抜き言葉」や「ら抜き言葉」も同様の理由でなるべく使わないようにしています。

 

漢字が一部偏っているなと思ったらそこを崩すべく、思い切って上の句と下の句を入れ替えてみたり、言葉や言い回しを変えるなりしてバランスをとる・・・。言葉がぶつ切りになっている箇所は、きちんと「てにをは」を入れて流れを良くする、意味がきちんと伝わるようにする・・・。そうやって、整えていくうちに言葉は磨かれていくと信じています。

 

逆に言えば、そのバランスが整っていないうちは、いくら内容が良くてもまだ推敲する余地がある、言葉を研磨する余地があるとそう思っています。

 

 

声に出して読んでみる

声に出して読んでみると、見ただけでは気づけないちょっとしたひっかかりや違和感に気づけたりします。なので、必ず声に出して読むということはしています。音や響きのバランスを整えると、言っていることの意味がスッと頭に入ってきます。声を出したときに言っていることがスッと頭に入ってくるというのはとても大事なことです。

 

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細かいことを言えば他にもいろいろありますが、推敲するとき何に注視しているのかといえば主にこの二点です。