「夕雲の輝くごとき」「その比喩ひとつ抱いてねむる」表現が圧倒的にお洒落じゃないですか? 好きなんですよね、こういう世界観。さぞや美しい菊だったのでしょうね。ありありと伝わってきます。 本日は重 […]
「有名」タグの記事一覧(2 / 6ページ目)
【今日の短歌】ゼラチンの菓子をすくえば今満ちる雨の匂いに包まれてひとり (穂村弘)
写真は、トマトとラフランスのゼリー。職場でたまたま頂いたやつ。そして、掲出歌の影響で、封を開けるなら雨が降ったときにしようと思い立ちました。変わってるかな。そういう奴なんです、私は。(^^;) […]
【今日の短歌】耳ふかく気圧は変わりトンネルを抜ければ夏の空だけがある (後藤由紀恵)
やっと・・・やっと、ここ東海地方でも梅雨が明けたようです。ここへきて、ようやく空が夏らしくなってきました。蝉の声はよく聴くようになっても、イマイチ夏っぽさを感じられなかったからねぇ。ここからですね。 &nb […]
【今日の短歌】ピーマンの青い空洞には夭折の詩人の住んだ痕跡がある (杉崎恒夫)
ピーマンは、最初に縦に真っ二つにしてから種を取り除く派です。 昔、施設の厨房で働いていたときは、嫌というほどピーマンを刻んでいました。ピーマンの空洞がどうとかそんなこと考えることもなく、ひたす […]
【今日の短歌】ただひとつ惜しみて置きし白桃のゆたけきを吾は食ひをはりけり (斎藤茂吉)
ふたつあった桃のうち、数日前にひとつ食べ、大事にとっておいた残りのひとつを昨日食べてしまいました。私も好物は先延ばしにしておきたいタイプだし、まさに掲出歌と同じ心境でした。とうとう食べ終わって […]
【今日の短歌】きりわけしマンゴー皿にひしめきてわが体内に現れし手よ (江戸雪)
妹の旦那さんの実家からのお中元。妹が持ってきてくれたやつを、昨日みんなでいただきました。美味しいよね、マンゴー。・・・というわけで、マンゴーといえばの一首。 まず「わが体内に現れし手よ」って、 […]
【今日の短歌】鬱の字一画ごとに摘まみ抜き息吹きかけて飛ばしてみたし (遠藤由季)
字面だけを見るとね。手の平に乗せてシャボン玉を吹くように・・・、あるいはロウソクを勢いよくを吹き消すように・・・。フッと息を吹きかければ、分解してどこかへ飛んで行ってしまいそうなそんな気もしますね。彡(さん)があるからか […]
【今日の短歌】あぢさゐの濃きは淡きにたぐへつつ死へ一すぢの過密花あはれ (岡井隆)
最盛期をとうに過ぎたご近所の紫陽花は、色褪せながらゆっくりと確実に枯れてゆきます。花の濃淡を見比べつつ、紫陽花も人間と同じように「あの人は私よりもあんなに若くて綺麗」「あの人老けたなぁ」なんてやっているのか […]
【今日の短歌】リニアモーターカーの飛び込み第一号狙ってその朝までは生きろ (穂村弘)
27年に開通予定のリニアモーターカー。以前から言われていたことですが、予定通り開通するのはやはり困難みたいですね。リニア関連のニュースを目にする度に掲出歌を思い出し、何年後のことになるだろうとつい考えてしま […]