ゴールデンウィーク、いかがお過ごしですか?

 

「熊野の長藤」目的で、静岡県の磐田方面までお出かけしてきました。

 

臨時の駐車場から会場の行興寺へ向かう道中には、「池田の渡し歴史風景館」という建物があります。

 

 

池田の渡しとは?

この界隈には、天竜川という大きな川が流れています。その昔、武田軍との戦いで池田の人々に助けられた家康は、池田(静岡県磐田市池田)の舟方に特権として渡船の独占権を認め、「天竜池田渡船の朱印状」を出しました。これが「池田の渡し」のルーツです。

 

これが、その朱印状のレプリカ。

 

尚、現代では「国道1号線天竜川鉄橋」として立派な橋がかけられています。

 

 

池田の人々に助けられたと書きましたが、具体的にどんなことをしたのかというと家康軍を追う武田軍が天竜川を渡れないよう舟を池に隠したというものです。その舟を隠した池があったとされるのが、今回の会場である行興寺です。ちなみに舟が隠された池は、「舟かくしの池」と呼ばれています。

 

行興寺前では、「池田の渡し」にちなんでのこんなコーナーが設けられてありました。

 

 

 

「いかにせむ都の春も惜しけれどなれし東の花やちるらん」

 

「熊野の長藤」の“熊野(ゆや)”とは、平清盛の三男・平宗盛に見初められ愛妾となった熊野御前に由来しています。詳しい逸話はこちら

 

藤の花は、熊野御前が最も愛した花。行興寺には、実際に熊野御前が植樹したとされる藤の樹があります。それが↓の写真です。

 

「熊野の長藤」国指定天然記念物で、樹齢800年。

 

このように、熊野御前にまつわる逸話を紙芝居にして説明してくれます。毎年おなじみの光景です。

 

 

 

会場にはたくさんの人で賑わっていて、テレビの取材も来ていましたよ。

 

和太鼓などの催し物もあります。

 

 

藤の花はもっと長くなるけど、長くなるにつれて上の方から枯れてきてしまうので花を見るなら、今ぐらいがちょうどベストかと思います。

 

これまでに最も長かった長藤の押し花

1m80㎝近くあります。これは、以前訪れたときに展示してあったもの。今年はなかったような気がしたけど見逃していただけかな?

 

 

福王寺

陰陽師・安倍晴明の逸話があるお寺です。安倍晴明の祈祷によって、暴風雨が鎮まったことから山号が「風祭山」となったと言われています。また、駿河今川氏の初代当主・今川範国の墓所があります。

 

ここには、樹齢300年の長藤があります。人があまりいないので、ゆっくり落ち着いて堪能することができました。

 

報恩観音

 

四国八十八か所霊場お砂踏

「南無大師遍照金剛」と唱えながら、小石の上を左周りすると四国八十八か所巡礼したのと同じご利益があると言われています。

 

 

医王寺

家康が懇意にしていた寺で、武田軍によって焼失された際には、それを惜しんだ家康によって再建されました。また、家康はここで1ヵ月滞在し、幕府の躍進を祈願したと言われています。そんな家康びいきの医王寺は、幕府から手厚く保護され、その後再び火災に見舞われたときも寄進を受けて復興を遂げました。

 

枯山水の庭園

手入れが行き届いていて、見ているだけで和みます。

 

 

では、また。