【読書】馳星周著「やつらを高く吊るせ」

馳星周氏の作品。

主人公・栃尾は、スキャンダルを暴くことに至高の喜びを感じる生まれ持っての“出歯亀”

Driiiiiiive!!

ロックをガンガン鳴らしながら、愛車のポルシェを乗り回しスキャンダルをひたすら追い回す日々。

特ダネのスキャンダルを掴んだときの歓喜こそが、彼を唯一興奮させるものであり故にスキャンダルなしでは性欲も沸かない・・・というのが、この栃尾という男。そんな男が巻き込まれる調査事件簿といったところです。

なんせ登場人物がとにかく皆ぶっとんでて、自分の欲求を満たすことしか考えていない究極のエゴイスト揃い。「ドラッグ」「欲望」「性」「金」の４拍子そろった馳ワールド全開でドロドロしながらも軽快に駆け抜けていきます。

内容は相変わらずえぐいですが、スピード感のある文体は間延びせずにサクサク読めるし好きなんですよねぇ。

ところで・・・。

相も変わらず、ワイドショーを大きくにぎわせる事件が続いておりますが・・・。あちらこちらで“出歯亀”が出没しているんですかねぇ。特に「センテンススプリング」こと、文春あたりには有能なのがたくさんいてそうで・・・。芸能界は何かと大変そうですね。(;^_^A

あと、知らなくていいことってのも、世の中にはあるぜよ。(;^_^A

馳星周講談社 2011-05-13