冬ながら空より花の散りくるは雲のあなたは春にやあるらむ 清原深養父 冬なのに空から花びらが散ってくるではないか。空の向こうは春なのだろうか。 東京では昨日から雪が降っているようですが、今日はこ […]
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【今日の短歌】山水に萌えいづる青は早くして蕗の花いくつか立ちあがり咲く (土屋文明)
大寒(1/20)の日から2/3にかけての期間を、七十候では「欸冬華 (ふきのはなさく)」といい、蕗の薹が顔を出し始める時期だとされています。畑の際に蕗が毎年生えてくるスポットがあって、どうかなと思ってちらっ […]
【今日の短歌】体重をかけながら刃を圧してゆく受け入れられて息の漏れたり (駒田晶子)
最近だと、正月用のお餅を切っている時ね。もう何十年と使っている年代物の餅つき機があって、我が家の餅といえばそれでついた餅なんです。毎年、母がやってくれている恒例行事。その母が、年末に肩を骨折というアクシデン […]
【今日短歌】「神は死んだニーチェも死んだ髭をとったサンタクロースはパパだったんだ」(穂村弘)
冒頭からして「神は死んだ」という強いワードが出てきます。これは、哲学者として有名なニーチェが掲げていた概念というべきもの。ニーチェは、何かを崇拝したり何かに心酔する信仰心というものに対して否定的な考えをもっ […]
【百人一首】ながらへばまたこのごろやしのばれむ憂しと見し世ぞ今は恋しき (藤原清輔朝臣)
ながらへばまたこのごろやしのばれむ憂しと見し世ぞ今は恋しき 生きながらえば今のつらさを懐かしむようになるのだろうか。あんなにつらかった過去も今となっては恋しく思うのだから。 清輔の父・藤原顕輔 […]
【今日の短歌】チェンバロの音色にきみのお喋りも織り込まれつつ薄暮のカフェは (加藤治郎)
チェンバロという響きだけでもうお洒落。鍵盤がありながら中身は弦楽器、それがチャンバロ。華やかで優雅なバロック音楽の音色が似合うカフェならばそれなりのクラシックな大人カフェに違いないと想像します。   […]
【今日の短歌】第二波の予感の中に暮らせどもサーフボードを持たぬ人類 (俵万智)
今や、マスク・手洗い・消毒は当たり前。今日定期健診のために行った病院先では、アルコール噴射・検温からはじまり、希望者は診察の順番が回ってくるまで車で待機 (時間がくれば携帯で呼び出してくれる)というシステム […]
【今日の短歌】シネコンのトイレでこれから観る人ともう観た人の差がわからない (岡野大嗣)
先日、映画を観終わってそのままトイレに直行。出てくると結構な列ができていました。ギリギリセーフ。並ばなくて良かったと思うと同時に、掲出歌が浮かんできました。 これから観る人なのかもう観た人なの […]
【今日の短歌】夕雲の輝くごとき菊の花その比喩ひとつ抱いてねむる (佐藤佐太郎)
「夕雲の輝くごとき」「その比喩ひとつ抱いてねむる」表現が圧倒的にお洒落じゃないですか? 好きなんですよね、こういう世界観。さぞや美しい菊だったのでしょうね。ありありと伝わってきます。 本日は重 […]
【今日の短歌】ゼラチンの菓子をすくえば今満ちる雨の匂いに包まれてひとり (穂村弘)
写真は、トマトとラフランスのゼリー。職場でたまたま頂いたやつ。そして、掲出歌の影響で、封を開けるなら雨が降ったときにしようと思い立ちました。変わってるかな。そういう奴なんです、私は。(^^;) […]