「むべなるかな」の郁子(むべ)は、不老長寿の実として縁起がいいとされています。かの天智天皇が近江へ行幸された際に、地元の老夫婦に長生きの秘訣を訊ねたところ「これを食べているからでございます」と差し出されたアケビに似た実。それを口にした天智天皇の「むべなるかな」(もっともの意)の言葉が、そのまま郁子(むべ)となりました。

 

その郁子を数年前にいただいたことがあり、それがきっかけで我が家の庭にも植えられることになりました。毎年綺麗な花を咲かせるものの実が生ることはなかったのですが、今年になって初めていくつかの実をつけてくれました。

 

 

郁子(むべ)も通草(あけび)もほんのり柿に似た素朴な甘さがあったけど、私はまだどちら派と言えるほど味がわかっていないというというのが正直なところ。どちらもやたらと種が多かったという印象があります。“この子”は郁子のほうがお気に召したようですね。