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【今日の短歌】樹枝状のブロッコリーを囓るときぼくは気弱な恐竜である (杉崎恒夫)
【今日の短歌】わが胸にぶつかりざまにJeとないた蝉はだれかのたましいかしら (杉崎恒夫)
【今日の短歌】遠くその夜に触れたい一通のメールで君の画面を灯す (近江 瞬)
【今日の短歌】仰向けで空想すればなかぞらの飛び込み台から落ちてくるきみ (小島なお)
【今日の短歌】くれなゐの二尺伸びたる薔薇の芽の針やはらかに春雨の降る (正岡子規)
【今日の短歌】「はなびら」と点字をなぞる ああ、これは桜の可能性が大きい (笹井宏之)
【今日の短歌】骨なしのチキンに骨が残っててそれを混入事象と呼ぶ日 (岡野大嗣)
【今日の短歌】仕事にてひとつに束ねゆく髪のそれぞれ深き毛根をもつ (小島ゆかり)
【今日の短歌】スプーンがカップの底に当たるときカプチーノにも音階がある (伊波真人)
【今日の短歌】さくら花幾春かけて老いゆかん身に水流の音ひびくなり (馬場あき子)
【今日の短歌】帰ったら上着も脱がずうつ伏せで浜辺に打ち上げられた設定 (原田彩加)
【自作短歌】できるなら向日葵がいい 君だけの花になりたいなれるのならば (朝倉冴希)