砂糖の日ということで、砂糖にちなんだこんな短歌。以前に取り上げたことのある萩原慎一郎氏の「滑走路」に収録されている一首です。※参照 

 

 

尖っていた角が丸くなっていくように、ようやく職場にも慣れて心の平穏を取り戻したという安堵感みたいなものを詠んだのか。

 

それとも、割り切れないものがありながら何とか自分の中で折り合いをつけながら溶け込んでいっている・・・そんな諦めにも似た心境を詠んだものなのか。なんとなくですけど、個人的には後者のほうが強いのかなと思いました。

 

組織という液体に従順な“砂糖”を溶かし込んで甘い汁を吸う・・・なんてことがニュースでもドラマでもよくあるから、そんな皮肉まで脳裏に浮かんでしまいました。

 

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「みんなだんだんと会社に染まっちゃうんだよ」とこぼしていた友人の言葉。上の方針に迎合することを強要され、それが意に沿わなかったとしても“洗脳”されてしまった人にまみれながら自分を貫くことは難しいと、結局はそこを辞めてしまいました。

 

「踊る大捜査線」の青島刑事のセリフで「リーダーが優秀なら組織も悪くない」というのがあるように、組織自体が悪いというわけでは決してないんですけどね。ただ、溶け込むことが自分をなくせということでそれを強要されるぐらいなら、同じように溶け合わないという選択肢を選びたいなと思います。

 

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入社二か月ってさ、ちょうどいろんなことの本性が見えてきて、本当はどういう職場なのかが本当の意味でわかるころだよね。